子どもの叱り方
先日保育園に子どもをお迎えに行った際、パパ友がお子さんに怒鳴り散らしているのを見かけ、
ちょっと思うところがあったのでシェアします。
- つい感情的に叱ってしまう(…そして後から後悔してしまう)
- 子どもの成長に合わせた効果的な気持ちの伝え方を知りたい
- 子どもにイラっと来た時の対処法を知りたい
そんな方々のお役に立てる記事になっています。
テクニック的な所と、心構えの所、両面からお伝えできればと思います。
想像しやすいように、まずは具体例、次に背景知識、最後に改善例をお伝えします。
ポイントさえ押さえれば、親子の信頼関係はグーンと良くなりますよ

叱る/怒るの違い
大人はなぜ子どもを叱るのでしょうか?
それは子どもが悪いことをしたからでしょ…

と反射的に答えてしまう方は要注意。叱ると怒るの区別をできていますか?
相手が悪いから、自分も怒って当然…?それは感情的に𠮟りつけてしまう人が良く言う「後付け」の理由です。
厳しいことを言いますが、理性で感情をコントロールできていない可能性が高いです。
そして怒りのボルテージが上がるにつれ、「自分が正しいことの発信」にすり替わります。
人前で叱ってしまう方は、特にこの傾向が強いです。
よくある悪い例はコレです↓
「コラッ!(感情が抑えられない)」→「なんで悪いことするの!」→「私の言うことを聞きなさい!」
これに机をバンッ、頭をバシッ、大声でまくし立てて子どもの言い分を聞かない、が追加されると最悪です…。
うわ~んと泣き出す声が聞こえる・・・

怒りに任せて怒っている大人は、早口ですし、必要以上に大きな声ですし、
もはや何を言っているのかは分からない。でも怒ってるのは伝わってくる…
大人で当てはめるなら、言葉が離せない外国で激しく怒られている状況を想像してみてください。
(困ったな…すんごい怒られてる…何が良くなかったんだろう…?
何か話そうにもその隙が無い…逃げたい…あぁ泣きそう…
…いや待って。何でこんなに怒られなくちゃならないの…もう…!)
「お母さんなんて、だいっきらい!!!!!」
子どもなら目に涙を浮かべて、大声でこう叫んでしまう状況になります。
おとなも子どももぐったり…こんな状況は回避したいですよね。
叱る前に知っておいてほしいこと
子どもは生まれてすぐお話できませんし、
言葉を覚えても意味が分かるのはもう少し成長してから、
そして「他人の心」の存在を理解できるのは、もっと先です。
発達心理学で重要な考え方の1つに「心の理論」と言うものがあります。
他者の心を推測し理解する能力のことで、自分と違う考え方や見方をする人がいることを知ることです。
これには個人差がありますが、未就学児ではまだ難しいことが多いです。
叱ることは、教えることです。
そして教えるためには、叱るよりも先に、子どもがどう考えて行動したのか必ず聞く必要があります。
その際は反語表現(後述)にならないように、ゆっくり、穏やかに、本当に不思議そうな表情で聞くことが大事です。
でも分かります、イラッと来るときもありますよね。
愛情込めて作ったご飯を皿ごとひっくり返された・・・
周りを見て居なくてブンブンした子どもの手が目に当たった・・・
子どもに傷つく言葉を言われた・・・
そんなときは「怒りの6秒ルール」というものを知っておくと良いと思います。
身体の仕組み上、感情のピークは6秒以内に到達し、そこから収まることを利用します。
だいたい深呼吸1回分だけ(ここは根性…)我慢して、ピークを外して気持ちを伝えましょう。
子どもと話をしていると、いったいどこでそんな言い回しを覚えてきたのか…
と思いきや自分だった、と言うのはよくある話です。
子どもが親に向かって「〇〇しなさい!」なんて言っている姿を見かけたこともありますが、
普段の小さい口癖から、カッとなって言ってしまったあのセリフまで、
子どもはしっかり聞いて、「こういう時に使う言葉なんだ」と覚えているものです。
「なんで○○するの!」
断定を強調する「反語表現」ですが、子どもはそんな修辞法知りません。
「もう好きにしなさい!」
これは『最も難しい命令』と言われることもあります。
「どうなっても知らないからね!」
無責任そのものですし、その意味を子どもに説明できますか。
子どもの考えを引き出せない点でも、この3つは避けた方が良いです

改善例
表情で伝えることが大事になります。(「悲しい表情」が伝わりやすいかもしれません。)
その上で、おまけで「○○しないよ」「メーだよ」と伝えて首を横に振りましょう。
直すことができたら、にっこり笑顔に変えて、「ナイナイできたね」など声をかけましょう。
きっと子どもも安心してにっこり笑顔を返してくれるでしょう。
表情で伝えることに加え、子どもがどう考えてその行動をしたのか聞くことが大事になります。
子どもが最後まで話し終わってから、それがどう良くないのか(ケガをしてしまうかもしれないよ等)伝え、
今度同じことがあったらこうやってみよう?と提案してみましょう。
ポイントは、子どもは他人の心を理解することが難しいということを念頭に置くことです。
そして、言葉も覚えてきてはいるものの、複雑な表現(二重否定など)は避ける方が伝わりやすいです。
これはまだ私も勉強中というか、実体験をお話できないので、子どもが大きくなったら別記事にしますね。
それでも、上述の2つをベースにして、寄り添うことが基本姿勢であると考えています。
試行錯誤しながら、子どもと一緒に成長できるのも親の醍醐味だね

- 大人が使う言葉は難しくて、子どもには伝わりにくい
- 怒った大人が使う言葉は、もはや何を言っているか分からない
- 子どもの成長に合わせて、大人が寄り添ってあげよう
ちなみに冒頭のパパ友はお子さんに、こう怒っていました。
「なんだその態度は!」
なぜこれが叱り方としてNGなのか、
それを聞いた子どもが泣くしかできなかった理由が、分かりますか?
このような子どもの成長や、それに合わせた大人の対応など、順序立てて学べるのが「保育士資格」だと思います。
知識があることで、私は子育てに余裕が生まれたことを実感しました。
宜しければコチラの記事もお読み頂けると嬉しいです。

最後までお読み頂きありがとうございました!
